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2008年6月21日 (土)

平成20年6月15日付け北海道洞爺湖サミットで科学技術大臣会合が開催されました。

G8科学技術大臣会合 議長サマリー(内閣府 仮訳)

1.G8の科学技術担当大臣は、ブラジル、中国、インド、メキシコ、フィリピン、韓国、南アフリカの代表とともに、2008年6月15日沖縄において初めて一堂に会した。我々は、以下の3つを主要な議題として、議論を行った。この会合は、2008年7月開催予定のG8北海道洞爺湖サミットに適切なインプットを与えることを念頭に開催された。

2.会議は、科学技術が全世界の持続的発展における重要な鍵であることを強調し、国際協調の下、科学技術協力を推進することの重要性を再認識した。

3.「地球規模課題の解決に向けた国際協力による取組み(低炭素社会の実現に向けた研究開発)」「アフリカ等の開発途上国との科学技術協力」「研究開発リソースにおける協力」の3つの議題についての議論が行われた。また、以下は、本会合の検討をとりまとめたものであり、関係するコミュニティ及びG8以外の国々に推奨するものである。

地球規模課題の解決に向けた国際協力による取組み
― 低炭素社会の実現のための研究開発 ―

4.我々は、低炭素社会の実現に向け、大幅な温室効果ガスの排出削減につながる革新的な技術を開発することの重要性を確認した。さらに我々は、研究開発及び技術革新が長期的な気候変動やエネルギーセキュリティの目標を達成する上で決定的な役割を果たすことを確認した。我々は、環境問題など国家的・世界的な課題の解決に向けて、社会経済的な側面にも留意しつつ、学際的な科学に基づいた解決を促すことを合意した。我々は、環境科学やクリーンエネルギー技術に対する基礎研究・応用研究に対する投資を増やし、政府の直接投資や民間投資の増加等を通じて成果の商業化の推進をコミットした。我々は、既存技術をより効率的にすることが、短期的な温室効果ガスの排出の緩和に役立つ一方で、科学技術の根本的な飛躍が、より長い期間における温室効果ガスの排出削減に不可欠であることを理解した。また、各国が研究開発をより効率的に実施するために長期的な研究開発計画を策定することの有効性を認識し、国際的な政策対話と情報交換を支持した。

5.また、技術的・財政的なリスクが高く、大規模な資源を投資する必要がある核融合エネルギー(ITER)や炭素捕捉・貯蔵(CCS)のような新たな持続可能なエネルギー源を開発するための革新的技術を開発するために、全ての代替エネルギーに関する国際協働を進めることが有効であるとの認識を共有した。特に、バイオ燃料については、我々は、セルロース系エタノールや廃棄物からの合成ガスのような非食料植物や非可食バイオマス等の次世代技術の開発をすることの重要性を強調した。これは優先されなければならない。我々は、次世代バイオ燃料に関する国際協力促進の重要性を認識した。さらに、既存の枠組や他の代替源を活用し、共同研究協力を進めることを合意した。我々は、また、気候変動の影響の緩和・適応のために、既存の優れた技術をより一層世界的に応用・展開することの重要性と緊急性を認識し、こうした技術を相互の合意により移転・展開するとともに、情報を共有することが重要であることに留意した。

6.気候変動のメカニズムを明快に理解することを可能とする観点から、最新の科学技術を用いた全地球観測、予測、データ共有の重要性が指摘された。我々は、国連の専門機関プログラム(WMO、UNEP、IPCC)及び全球地球観測システム(GEOSS)を通じて、努力を積み重ねることをコミットした。

7.さらに、最先端の科学技術の活用により、どのような低炭素社会が実現できるか、また、どこまで温室効果ガスを削減しうるかを、目に見える形で実証することが重要であるとの認識を共有した。このため、各国における環境モデル都市のような実証プロジェクトの実施や、国際ワークショップ等を通じたその成果の共有が重要であることが確認された。また、各国が最先端の技術の可視性を高め、その情報を共有することの有効性を認識した。

8.我々は、生物多様性への科学的アプローチの分野で、科学的な監視、評価、情報提供や研究活動の強化が重要であることを再確認した。いくつかの国は、これらの活動と一般公衆や政策決定者との接点を改善するためのミレニアム生態系評価や生物多様性に関する国際科学専門家機構(IMoSEB)における検討の成果に基づく計画を表明した。また、いくつかの国は、特別の会議開催を含む、UNEP主催のプロセスに関与するための行動を求めた。

9.アメリカは、G8に、民間セクターによる拠出や、クリーンエネルギープロジェクトの開発事業者を奨励するよう、政策的、資金的手段を総動員することを提唱した。また、アメリカは、このような取組みのために、G8が十分な共通の目標を検討することを提案した。

開発途上国との科学技術協力

10.我々は、開発途上国の持続可能な発展において、開発途上国における科学技術の向上が不可欠であり、先進国と開発途上国との科学技術協力の促進が重要であるという合意に至った。地球規模課題の解決においても、先進国と開発途上国とが一体となった科学技術協力が極めて重要であることを認識した。また、このような取組は、開発や貧困減少の戦略に適宜反映されるとともに、国の科学技術計画において優先的に組み込まれなければならない。特に、アフリカ諸国に関して、我々は更なる科学技術協力と支援の促進の必要性を確認した。

11.開発途上国の持続可能な発展に係る課題解決において、開発途上国自身がイニシアティブを取るためには、近年のアフリカ諸国に見られるように、開発プロセスに対する開発途上国のオーナーシップが重要であることを認識した。我々は、官民連携や革新的技術の技術訓練を通したものも含め、先進国と開発途上国間のグッド・プラクティスを共有することも奨励した。

12.我々が、特に今後重点的に科学技術協力を進めて行く研究分野として、開発途上国にとって特に重要な、水・食糧・エネルギーの持続的供給の発展、感染症予防、生物多様性の保全等があると認識された。今日の食料価格危機の解決にあっては、農業への悪影響を軽減するため、生産性向上や主要食物の質の向上、病虫害や植物病害の抑制及び肥沃な土壌の回復と保持が重要である。食料の安全は、生物多様性や収穫後技術も含む、新たな農業技術へのアクセスの増加によって改善されるだろう。清潔な水、エネルギーの持続的供給の発展のためには、緩和策や適応策の導入に必要なデータを提供する長期気候観測システムが強化されなければならない。また、生物医学や行動研究に関する能力向上が、開発途上国、特にアフリカのサブサハラ諸国において促進される必要がある。

13.我々は、開発途上国が、地球規模課題の解決に向けた協調的な国際的取組へ参加するのと同様に、問題解決能力向上のため、教育や研究における人材開発が非常に重要であることを認識した。なぜなら、人材開発は、自らの地域の問題を解決し、コミュニティの成長をリードする人材の育成に貢献するからである。人材開発の具体的な方策の1つとして、G8諸国の研究や訓練機関を通じた開発途上国からの研究者支援がある。しかし、頭脳流出を防ぐためには、研究者らが母国に戻ることを奨励するインセンティブやそれを阻害する要因についての検討が必要である。

14.また、我々は、開発途上国のニーズに応じた先進国と開発途上国間の科学技術協力実施の必要性を再認識した。我々は、開発途上国の研究者が先進国の科学者や研究者と協働するための共同研究実施の効果についても検討した。我々は、このような訓練、研究開発での協働活動の強化を支持した。手ごろなブロードバンドへのアクセス機会が増加する中、現代のデジタルビデオ会議や対話的なソフトウェアのアクセスは重要である。 3

15.我々は、先進国と開発途上国間の継続的な政策対話を行い、議論を行うことが重要であることに賛同した。これらは、今後、科学技術政策方針や実行の相互理解を強化し、関連分野における開発途上国の連携を促進させ、共通の関心である研究課題の特定や相互に受益する科学技術協力を開発途上国のニーズを考慮し実現するために、不可欠である。また、我々は、G8各国による現行の活動と経験を共有し、取組が実施可能な分野を確認し、また、相乗効果を高めるためにも、アフリカの科学技術の現状を定期的に確認することが必要であることを認識した。したがって、我々は、本年10月に日本で開催が予定されている、日本アフリカ科学技術大臣会合、及びG8と開発途上国間の地球規模課題に対する科学技術協力に係るワークショップの開催計画を歓迎する。また、今後とも政策対話を継続することを期待する。
研究開発のリソースに関する協力

16.我々は、グループまたは個人による国際共同利用の促進、国際的な投資の重複の回避及び費用の共同負担を促進するため、大規模研究施設に関係する情報の交換、そのような施設への産業界への幅広い共用を含め、他国に適切な方法でアクセスを許可したり、新しい大規模研究施設の建設計画に関する情報を共有することによって、大規模研究施設に関する国際協力を促進することの必要性を認識した。

17.このような国際利用可能な大規模研究施設に関する国際協力を強化するため、我々は、各国の既存の大規模研究施設に関する情報(例えば、アクセスのしやすさ)やそのような新たな施設の将来計画に関する基礎的な情報(例えば、規模や優先度やスケジュール)を交換することについて合意した。我々は、それらの運用や利用に関する様々なモデルの検討も含め、将来の大規模研究施設の国際協力に関する対話を継続するため、G8各国とその他の招待国の代表から成るアドホックな高級事務会合を設置することで一致した。我々は、このグループの作業は、OECDのグローバル・サイエンス・フォーラムのような、これまでの検討成果を考慮すべきである。我々は、最初の会合を今年9月又は10月にワシントンDCで開催するという、アメリカからの招待を歓迎する。

18.我々は、地球規模での科学技術の更なる発展のために、科学技術人材の国際的な流動性を促進することの重要性も強調した。このような観点から、我々は、大規模研究施設の国際的な利用はこのような科学技術人材の国際的な流動性や人材育成の促進に貢献することができることを強調した。また、開発途上国からの科学技術人材の受入だけでなく開発途上国への送り出しを進め、「頭脳循環」を促進することについての更なる議論の重要性も認識した。

今後の進展

19.最後に、我々は、上記のような議論を通じ、我々人類社会が直面している地球規模の課題を理解し、これらの課題の適切な解決策を生み出すために科学技術が果たさなければならない重要な役割を認識した。また、研究会議等の関連組織の間の様々な形の協力を継続することの重要性を認識した。我々は、さらに国際協働を進めるため、1年以内に低炭素技術、アフリカ諸国との協力、大規模研究施設に関するG8とその他の国の現在の主要な政策やプログラムの情報を集約し、とりまとめるという日本の重要なイニシアティブを歓迎した。我々は、次回のG8議長国イタリアがG8科学技術大臣会合を2009年に開催することを表明したことに感謝する。

http://www.g8summit.go.jp/index.html

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平成20年6月15日付け北海道洞爺湖サミットで科学技術大臣会合が開催されました。

G8科学技術大臣会合 議長サマリー(内閣府 仮訳)

1.G8の科学技術担当大臣は、ブラジル、中国、インド、メキシコ、フィリピン、韓国、南アフリカの代表とともに、2008年6月15日沖縄において初めて一堂に会した。我々は、以下の3つを主要な議題として、議論を行った。この会合は、2008年7月開催予定のG8北海道洞爺湖サミットに適切なインプットを与えることを念頭に開催された。

2.会議は、科学技術が全世界の持続的発展における重要な鍵であることを強調し、国際協調の下、科学技術協力を推進することの重要性を再認識した。

3.「地球規模課題の解決に向けた国際協力による取組み(低炭素社会の実現に向けた研究開発)」「アフリカ等の開発途上国との科学技術協力」「研究開発リソースにおける協力」の3つの議題についての議論が行われた。また、以下は、本会合の検討をとりまとめたものであり、関係するコミュニティ及びG8以外の国々に推奨するものである。

地球規模課題の解決に向けた国際協力による取組み
― 低炭素社会の実現のための研究開発 ―

4.我々は、低炭素社会の実現に向け、大幅な温室効果ガスの排出削減につながる革新的な技術を開発することの重要性を確認した。さらに我々は、研究開発及び技術革新が長期的な気候変動やエネルギーセキュリティの目標を達成する上で決定的な役割を果たすことを確認した。我々は、環境問題など国家的・世界的な課題の解決に向けて、社会経済的な側面にも留意しつつ、学際的な科学に基づいた解決を促すことを合意した。我々は、環境科学やクリーンエネルギー技術に対する基礎研究・応用研究に対する投資を増やし、政府の直接投資や民間投資の増加等を通じて成果の商業化の推進をコミットした。我々は、既存技術をより効率的にすることが、短期的な温室効果ガスの排出の緩和に役立つ一方で、科学技術の根本的な飛躍が、より長い期間における温室効果ガスの排出削減に不可欠であることを理解した。また、各国が研究開発をより効率的に実施するために長期的な研究開発計画を策定することの有効性を認識し、国際的な政策対話と情報交換を支持した。

5.また、技術的・財政的なリスクが高く、大規模な資源を投資する必要がある核融合エネルギー(ITER)や炭素捕捉・貯蔵(CCS)のような新たな持続可能なエネルギー源を開発するための革新的技術を開発するために、全ての代替エネルギーに関する国際協働を進めることが有効であるとの認識を共有した。特に、バイオ燃料については、我々は、セルロース系エタノールや廃棄物からの合成ガスのような非食料植物や非可食バイオマス等の次世代技術の開発をすることの重要性を強調した。これは優先されなければならない。我々は、次世代バイオ燃料に関する国際協力促進の重要性を認識した。さらに、既存の枠組や他の代替源を活用し、共同研究協力を進めることを合意した。我々は、また、気候変動の影響の緩和・適応のために、既存の優れた技術をより一層世界的に応用・展開することの重要性と緊急性を認識し、こうした技術を相互の合意により移転・展開するとともに、情報を共有することが重要であることに留意した。

6.気候変動のメカニズムを明快に理解することを可能とする観点から、最新の科学技術を用いた全地球観測、予測、データ共有の重要性が指摘された。我々は、国連の専門機関プログラム(WMO、UNEP、IPCC)及び全球地球観測システム(GEOSS)を通じて、努力を積み重ねることをコミットした。

7.さらに、最先端の科学技術の活用により、どのような低炭素社会が実現できるか、また、どこまで温室効果ガスを削減しうるかを、目に見える形で実証することが重要であるとの認識を共有した。このため、各国における環境モデル都市のような実証プロジェクトの実施や、国際ワークショップ等を通じたその成果の共有が重要であることが確認された。また、各国が最先端の技術の可視性を高め、その情報を共有することの有効性を認識した。

8.我々は、生物多様性への科学的アプローチの分野で、科学的な監視、評価、情報提供や研究活動の強化が重要であることを再確認した。いくつかの国は、これらの活動と一般公衆や政策決定者との接点を改善するためのミレニアム生態系評価や生物多様性に関する国際科学専門家機構(IMoSEB)における検討の成果に基づく計画を表明した。また、いくつかの国は、特別の会議開催を含む、UNEP主催のプロセスに関与するための行動を求めた。

9.アメリカは、G8に、民間セクターによる拠出や、クリーンエネルギープロジェクトの開発事業者を奨励するよう、政策的、資金的手段を総動員することを提唱した。また、アメリカは、このような取組みのために、G8が十分な共通の目標を検討することを提案した。

開発途上国との科学技術協力

10.我々は、開発途上国の持続可能な発展において、開発途上国における科学技術の向上が不可欠であり、先進国と開発途上国との科学技術協力の促進が重要であるという合意に至った。地球規模課題の解決においても、先進国と開発途上国とが一体となった科学技術協力が極めて重要であることを認識した。また、このような取組は、開発や貧困減少の戦略に適宜反映されるとともに、国の科学技術計画において優先的に組み込まれなければならない。特に、アフリカ諸国に関して、我々は更なる科学技術協力と支援の促進の必要性を確認した。

11.開発途上国の持続可能な発展に係る課題解決において、開発途上国自身がイニシアティブを取るためには、近年のアフリカ諸国に見られるように、開発プロセスに対する開発途上国のオーナーシップが重要であることを認識した。我々は、官民連携や革新的技術の技術訓練を通したものも含め、先進国と開発途上国間のグッド・プラクティスを共有することも奨励した。

12.我々が、特に今後重点的に科学技術協力を進めて行く研究分野として、開発途上国にとって特に重要な、水・食糧・エネルギーの持続的供給の発展、感染症予防、生物多様性の保全等があると認識された。今日の食料価格危機の解決にあっては、農業への悪影響を軽減するため、生産性向上や主要食物の質の向上、病虫害や植物病害の抑制及び肥沃な土壌の回復と保持が重要である。食料の安全は、生物多様性や収穫後技術も含む、新たな農業技術へのアクセスの増加によって改善されるだろう。清潔な水、エネルギーの持続的供給の発展のためには、緩和策や適応策の導入に必要なデータを提供する長期気候観測システムが強化されなければならない。また、生物医学や行動研究に関する能力向上が、開発途上国、特にアフリカのサブサハラ諸国において促進される必要がある。

13.我々は、開発途上国が、地球規模課題の解決に向けた協調的な国際的取組へ参加するのと同様に、問題解決能力向上のため、教育や研究における人材開発が非常に重要であることを認識した。なぜなら、人材開発は、自らの地域の問題を解決し、コミュニティの成長をリードする人材の育成に貢献するからである。人材開発の具体的な方策の1つとして、G8諸国の研究や訓練機関を通じた開発途上国からの研究者支援がある。しかし、頭脳流出を防ぐためには、研究者らが母国に戻ることを奨励するインセンティブやそれを阻害する要因についての検討が必要である。

14.また、我々は、開発途上国のニーズに応じた先進国と開発途上国間の科学技術協力実施の必要性を再認識した。我々は、開発途上国の研究者が先進国の科学者や研究者と協働するための共同研究実施の効果についても検討した。我々は、このような訓練、研究開発での協働活動の強化を支持した。手ごろなブロードバンドへのアクセス機会が増加する中、現代のデジタルビデオ会議や対話的なソフトウェアのアクセスは重要である。 3

15.我々は、先進国と開発途上国間の継続的な政策対話を行い、議論を行うことが重要であることに賛同した。これらは、今後、科学技術政策方針や実行の相互理解を強化し、関連分野における開発途上国の連携を促進させ、共通の関心である研究課題の特定や相互に受益する科学技術協力を開発途上国のニーズを考慮し実現するために、不可欠である。また、我々は、G8各国による現行の活動と経験を共有し、取組が実施可能な分野を確認し、また、相乗効果を高めるためにも、アフリカの科学技術の現状を定期的に確認することが必要であることを認識した。したがって、我々は、本年10月に日本で開催が予定されている、日本アフリカ科学技術大臣会合、及びG8と開発途上国間の地球規模課題に対する科学技術協力に係るワークショップの開催計画を歓迎する。また、今後とも政策対話を継続することを期待する。
研究開発のリソースに関する協力

16.我々は、グループまたは個人による国際共同利用の促進、国際的な投資の重複の回避及び費用の共同負担を促進するため、大規模研究施設に関係する情報の交換、そのような施設への産業界への幅広い共用を含め、他国に適切な方法でアクセスを許可したり、新しい大規模研究施設の建設計画に関する情報を共有することによって、大規模研究施設に関する国際協力を促進することの必要性を認識した。

17.このような国際利用可能な大規模研究施設に関する国際協力を強化するため、我々は、各国の既存の大規模研究施設に関する情報(例えば、アクセスのしやすさ)やそのような新たな施設の将来計画に関する基礎的な情報(例えば、規模や優先度やスケジュール)を交換することについて合意した。我々は、それらの運用や利用に関する様々なモデルの検討も含め、将来の大規模研究施設の国際協力に関する対話を継続するため、G8各国とその他の招待国の代表から成るアドホックな高級事務会合を設置することで一致した。我々は、このグループの作業は、OECDのグローバル・サイエンス・フォーラムのような、これまでの検討成果を考慮すべきである。我々は、最初の会合を今年9月又は10月にワシントンDCで開催するという、アメリカからの招待を歓迎する。

18.我々は、地球規模での科学技術の更なる発展のために、科学技術人材の国際的な流動性を促進することの重要性も強調した。このような観点から、我々は、大規模研究施設の国際的な利用はこのような科学技術人材の国際的な流動性や人材育成の促進に貢献することができることを強調した。また、開発途上国からの科学技術人材の受入だけでなく開発途上国への送り出しを進め、「頭脳循環」を促進することについての更なる議論の重要性も認識した。

今後の進展

19.最後に、我々は、上記のような議論を通じ、我々人類社会が直面している地球規模の課題を理解し、これらの課題の適切な解決策を生み出すために科学技術が果たさなければならない重要な役割を認識した。また、研究会議等の関連組織の間の様々な形の協力を継続することの重要性を認識した。我々は、さらに国際協働を進めるため、1年以内に低炭素技術、アフリカ諸国との協力、大規模研究施設に関するG8とその他の国の現在の主要な政策やプログラムの情報を集約し、とりまとめるという日本の重要なイニシアティブを歓迎した。我々は、次回のG8議長国イタリアがG8科学技術大臣会合を2009年に開催することを表明したことに感謝する。

http://www.g8summit.go.jp/index.html

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2008年6月17日 (火)

2008年06月13日付けマツダ、食糧と競合しないバイオプラスチックの技術開発に着手

-「マツダ・バイオプラスチック・プロジェクト」として、産学官連携で2013年までの実用化を目指す-

 マツダ株式会社(以下、マツダ)は、本日、広島大学(広島県東広島市)と共同研究契約を結び、「マツダ・バイオプラスチック・プロジェクト」に着手する。本プロジェクトは、食糧と競合しないセルロース系バイオマスを原料としたバイオプラスチック技術開発を行い、2013年までに自動車への実用化を目指すものである。
 今回、技術開発するバイオプラスチックは、間伐材や稲わらなど食糧として適さないものを原料とするセルロース系バイオマスを使用するため、食糧と競合しないという利点がある。また、セルロース系バイオマスは植物由来のカーボンニュートラル*な資源であり、有限資源である化石燃料の使用量およびCO2の排出量を減らすことができる。
 本プロジェクトでは、まずセルロース系バイオマスからエタノールを製造し、エチレンやプロピレン混合物などを経て、自動車用プラスチックとして最も使用範囲が広いポリプロピレンを製造するプロセスを開発する。さらにそのポリプロピレンを、バンパーやインパネに適用可能な耐熱・強度・耐久性に優れる材料にするための技術開発を行う。また、同原料を由来とするバイオプラスチックの一連の製造プロセスにおける環境負荷や経済的コストなどについても評価し、最適なプロセスの検証を行う。
 マツダの金井誠太取締役専務執行役員(研究開発担当)は、「植物由来で食糧と競合しない持続可能な資源をベースにしたバイオプラスチックの開発は、地球温暖化防止や食糧問題に対応する技術として大きな可能性を持つ。マツダは個々のバイオマス技術を体系的につなぎ合わせ、産学官連携で取り組んでいく。また、本プロジェクトを通し、地域と協働のもと、広島でのバイオマス領域の技術基盤を強化していき、世界に通用する技術を共に育てていきたい」と述べた。
 マツダは、以前よりバイオマス領域での技術開発に積極的に取り組んでおり、これまでに業界初の高耐熱・高強度なバイオプラスチックの開発や、世界初の植物由来100%の繊維からなる自動車用シート表皮の開発に成功している。これらの材料は2008年度中にリース販売開始予定の水素ロータリーエンジンとハイブリッドシステムを組み合わせた「マツダ プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」の内装部分に採用する。
 マツダは2005年に広島大学大学院工学研究科と自動車技術領域の研究協力についてバイオマス領域を含め包括的な契約を結んでいるが、今後はバイオマス領域の対応技術を拡大し、広島大学と横断的な複合共同研究体制も強化していく。なお、バイオマス領域で広島大学と連携協力協定を結んでいる独立行政法人産業技術総合研究所(東京都千代田区)の研究員が、協定にもとづき、客員研究員として本プロジェクトに参画する。
 マツダは、2007年3月に公表したマツダの技術開発長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」にもとづき、持続可能な社会の実現を目指し、バイオマス技術をはじめとした環境技術や安全技術の進化に向けて積極的に取り組んでいく。
* カーボンニュートラル
分解や燃焼の際に放出するCO2は、成長過程で光合成によって吸収したCO2を再放出しているため、大気中のCO2の増減に影響を与えない性質のこと。

http://www.mazda.co.jp/

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2008年6月 4日 (水)

jepax 短信

平成20年6月1日
jepax 短信
日本環境資源生活文化振興会 jepax事務局
NPO法人バイオマス産業機構 bio 事務局

      [弊会の活動経緯・展開に参加募集案件!]

地球規模(待ったなし)の環境危機・食糧危機対策として、弊会ではバイオマス稲生産に取り組んでまいりました結果。現況バイオマス稲の「種もみ」を数トン備蓄するに至りました。そこで、バイオマス・サポートサービス内容等に基づき展開致しますので、環境経済・ビジネス化に向けてご共鳴・ご協賛での連携先企業を求めて参ります。
つきましては、我が国・地産地消等の資源化構想と具体的な用途開発等にご参加頂けましたら幸に存じます。尚、各位のビジネス的役割の範囲内からご提案を受け付けてまいりますので、先ずはご一報からお願い申し上げます。                                

http://www.npobiomass.com/20080601npobio_jepax.doc

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